「ひとり社長の経理の基本」井ノ上陽一(著)を読んだ 経理に悩むひとり社長にオススメしたい

2015年8月に株式会社を設立した。ひとり社長。

ぼつぼつと営業に回っているのだが、頭をかかえることがひとつ。

経理。経理イヤ。

株式会社を設立すると、多数の税理士事務所から営業のチラシが届くので、そのへんから適当なところに経理をアウトソーシングするか、と考えていたのだが……!

経理を安易に他人任せにしていいのか

以前から、本書「ひとり社長の経理の基本」の著者、井ノ上陽一氏のブログ「EX-IT」を読んでて、ひとり社長という立場に憧れていた身としては、

「簡単に他者にまかせていいの?」

という考えがわいてくる。

わかったものを他者にまかせる。

わからないからまかせる。

同じ「まかせる」でも、大きく違う。

苦手にしても「まずは知ろう」ということで、本書「ひとり社長の経理の基本」を読んだ。

経理とは金、会計、税金のバランスをとる仕事だ

冒頭で、経理とは金、会計、税金のバランスをとる仕事だ、と定義づけている。

全編にわたり、このような調子で明快に、シンプルに、経理というものを入門者に示してくれ、なにをすればいいのか、わかりやすい。

ひとり社長の経理は「集めて」「記録して」「チェックする」

では、実際になにをすればいいのか。

伝票を書いたりはしなくていい。レシートや請求書を集め、データとして記録し、チェックする。

これだけ。

経理ということにはじめて手をつける者からすれば、プロからこうやって道を示してもらうだけで、ある程度の見通しがつき、とても心強くなる。

好きなことを仕事にすればそれを経費にできる

なにを経費にするか。あるいは、しないのか。著者の明確な判断基準が示されている。

「好きなことを仕事にすればそれを経費にできる」というのはおもしろい。

たとえば、著者は趣味でトライアスロンをされている。レース出場や機材購入の費用は、経費にはできない。仕事とは関係ないから。

しかし、トライアスロンの本を書けば、趣味であったトライアスロンが仕事となり、それらは経費になる、かもしれない。

節税、という消極的な理由ではなく、ひとり社長として経営のリスクを減らし、収益を複線化するための方策として、そういったことを説く。とてもおもしろく、新鮮な視点だった。

好きな仕事をし、好きなものを経費にし、好きなお客さんと仕事をする自由

あとがきを読んで、著者の志の高さにちょっと感動した。

また、著者が主張するように、ひとり社長なら、好きな仕事をして好きなものを経費にし、好きなお客様と仕事をする、という自由をつかめるはず。

自由!

たしかに、そんな自由にあこがれて、会社を辞めて起業したんだっけ。

▲経理以外に、著者の経営や税への考え方に触れることもできる良書だった。