「将来なにになりたいの?」ときかれるのが死ぬほどいやだったあのころ

あのころ。18歳のボクへ。

45歳のおじさんになったぼくからの手紙。

なりたいものがないという漠然とした不安

18歳。

「将来なにになりたいの?」

ときかれるのがイヤでイヤで。

なにになりたい、という明確な目標がない。

そういうものがない自分が後ろめたい。

なりたいものがないから「将来どうやって生きていけばいいのだろう」という不安も大きい。

なんとなく、適当な会社に入ってサラリーマンやって生きていくんだろう、という退屈な人生を想像していた。

右肩下がりの日本経済の中で

なりたいものがないので、実にもったいないことに、大学生活も漫然と過ごして、就活にも身が入らなかった。

バブル経済の恩恵もあって、いっこ上の先輩まではいいところに就職してたんだけど、昭和46年生まれの就職活動は悲惨だった。

「フリーター」という言葉はすでにあった。当時は、自ら望んで正社員にならない自由な生き方を選んだ、先進的なカッコいい人たちのことを指していた。

しかし、バブル経済が終わった90年代中盤から、就職したくてもできない者を指すようになり、今では完全にネガティブな意味となった。

ぼくたち以降の世代はフリーターが爆発的に増えた。

ぼくも、もう就職あきらめてフリーターになるしかないのか、というところまできたけど、好きなことがひとつあって、それを武器にしてなんとか就職することができた。拾ってくれた会社には感謝している。

好奇心をエネルギーに変えていけ

その後、結婚したもののうまくいかずに離婚するし、ハゲるし、転職して、会社を辞めて、43歳で独立起業することになった。

散々な目にも合ったが、楽しいことも多い。今後、さらに楽しくなっていきそう。

18歳のころに怖れていた、退屈な人生、というのはどこにもなかった。

あのころのボクにアドバイスできるなら、「なりたいものがない」という自責の念や、恥ずかしさは、あって当然なんだよ、と。

悩みや不安が、好奇心に火を付けて、行動を駆り立てる。

社会を見て回れ。

日本だけでなく、世界にも行ける。

この社会には、いろいろな「生業」があり、それが社会をささえていて、そこで豊かに楽しく暮らしている人がたくさんいる。

それがおもしろくて、なにやっても食っていけるんだ、という実感となる。

「なりたいものがない」という不安を抱えているキミへ

世の中には、漠然とした不安で自殺してしまう人ももいる。

社会への不安から、ニートになってしまう人も、今の時代には大勢いる。

でも、そんな不安を好奇心に変えて、社会のあちこちを見て回って、なにかやってみたほうが楽しいよ、と。