法人税申告書をひとり社長が作成するのは大変だから手順をメモしておく【2018年版】

起業して法人を設立した。

廃棄物の管理をする仕事。産業廃棄物の処理費コストダウン、リサイクル率アップ、コンプライアンスに関わるお困りごとがあったらぜひ。

法人の決算月は3月で、それから2ヶ月以内、つまり5月31日までに法人税申告書を作成しなければならない。税理士さんにお願いせず、自分でやってみるか! と挑戦したらえらく大変(;´Д`)

でも、ひとり社長の規模なら十分自分でやれる作業か。手順をメモしておくと次の期末の自分用にものすごく役に立ったので、2017年度、2018年度の気付きも追記しておく。

法人税申告書作成はむずかしすぎる まずは参考文献さがしから

期末。決算によって会社の利益が確定する。

すると、税務署、県税事務所や市役所、あるいは都から「法人税申告書」が送られてくる。

税額を計算して納税するための文書なんだが、イヤになるほど難解。ググってなんとかなるものではない。

まずは専門書を探してみた。まったく知識がない素人でもなんとかやれそうな本がこれ。

▲さっき検索したら2019年度版が出るとのこと! まってたよ!

内容は、主人公のかなり情けない零細企業社長と美人税理士のやりとりで、法人税申告書の作成を進めていく、というもの。

税理士さんにお願いするにしても、こういった本で法人税申告とはなんなのかを知っておくのは、経営にプラスとなるはず。

領収書を入力していれば決算書はfreeeですぐに作成できる

法人税申告書の作成は、決算書を作り、次に税金を計算した書類を作る、というのが大ざっぱな流れ。

決算書および勘定科目内訳明細書は、クラウド会計のfreeeで出力した。おカネのデータを日々入力していれば、すぐに完了する。

freeeはUIがとても練り込まれているのでおすすめ。



決算したら当期の法人税額を見積もり、勘定科目「未払法人税」として取引を登録しておこう。これは、期末の時点で法人税額が決まっているものの、実際に支払うのは次の期になるから。

で、いよいよ法人税申告書を作成していく。

法人税申告書の構成を理解する

その年によって作成すべき申告書の別表は異なるが、だいたいいつも作成しているのは下記のとおり。

別表一(一)

法人税確定申告の目的である法人税額を計算するための別表。

別表二

会社が同族または特定同族会社に該当するかを判定する。

別表四

税務上の儲けである「所得」を計算する。

別表五(一)

税務上の純資産を計算する。

別表五(二)

会社が支払った租税公課を記載する。

別表十五

交際費を計算する。

別表十六(七)

少額減価償却資産の明細。

法人税申告書の作成は番号どおりではない

で、この表の番号順に作成するのかというとそうではないからややこしい。ある表で算出した数値を別の表に転記する、ということがよくあるので、効率的な作成の順番がある。

先に紹介した本「別表の書き方がスラスラ〜」の教えに従い、次のような順番で作成した。

  1. 別表二
  2. 別表十六(七)
  3. 別表十五
  4. 別表五(二)
  5. 別表五(一)
  6. 別表四
  7. 別表一(一)

別表二の書き方 難易度初級

まずは、転記が必要ない別表二から作成しよう。

別表二は会社が同族会社や特定同族会社に該当するかを判定するもの。

ひとり社長なら数分で作成できる。

別表十六(七)の書き方 難易度初級

別表十六(七)は、少額減価償却資産の明細。

「中小企業者等の少額減価償却資産の取得価格の損金算入の特例」を利用するなら作成を。

別表十五の書き方 難易度初級

交際費の損金算入に関する明細書。freeeで検索してサクッと完成。

別表五(二)の書き方 難易度上級

税金がいくらになるのか、その税金を期末の時点でいくら支払い、いくら残っているのかの明細が別表五(二)。

この別表、当期の税額も記入するのだが、そのために事前に決算の時点で法人税額を見積もっておくわけ。

3期目にしてやっとこの表の意図がわかってきたというか。頭いい人が作ったんだろうな……

別表四の書き方 難易度中級

所得金額を計算する明細書。

別表五(一)の書き方 難易度中級

実際には、別表五(二)と四と五(一)を並べ、ウンウンうなりながら作成したが、まあなんとかなった。

赤字でも税金は徴収される 最低でも、県と市町村に均等割で7万円/年

我が社は2015年は赤字だったので、税務署、つまり国への法人税はゼロ円。しかし、法人から税を徴収するのは国だけではない。県や市といった地方自治体も、税を徴収する。

地方自治体の徴税には「均等割」というものがある。この税は会社に利益が出ていなくても徴収される。金額は、最低規模の法人で県に2万円、市町村に5万円。

たとえ赤字でも、

「会社の存続には自治体のインフラつかってんだから最低限の税は払いなはれ」

というわけ。

起業のノウハウなどを探してググると、「法人は赤字でも最低7万円/年の税が発生するよ」ということが書いてあるが、あれのこと。

この均等割、法人がその自治体に事務所をかまえた期間が一年に満たないなら、事務所が存在した期間を月割りして10の位以下は切り捨てて金額を算出する。このとき、ひと月に満たない月は切り捨て。

我が社は8月の中途に設立したので、9〜3月で7ヶ月分。県に対しては2万円の12分の7で11600円、市に対しては5万円の12分の7で29100円、計40700円の納税となった。

実は、月割り数を誤って8月から起算してしまい、8〜3月の8ヶ月分を納めてしまったのだが、郵便局から納税した翌日に県から「納税額間違ってるよ。返すよ」という電話があり、おどろいた。

少しでもお金が返ってくるのはありがたい話だが、こんな小さな法人でも納めた税へのレスポンスが即日にあるということは、かれらの徴税はそれだけ厳密であり、そこにかけるコストは莫大なんだろうな。

法人税申告書を自分で作ってみて 勉強にはなったが時間がかかるのでアウトソーシングしたいよね

これだけの作業を完了させると、達成感は大きいわけで、税というものを考えるよいきっかけにもなる。しかし、この作業そのものでは1円も利益が発生していないのよね(;´Д`)

願わくば、今期は大きな利益を出し、法人税申告書の作業は税理士にアウトソーシングしたいんだけど。

法人確定申告のための関連書籍やサービスはこちら




▲UIがシンプルでわかりやすいfreee。苦手な経理もなんとかやっていける。

ひとり社長といえど、あるいは法人でなく個人事業主であっても、こういったサービスをつかっておカネの流れを把握しておくのは大事。

▲2019年版楽しみですね……

旧版のAmazonレビューにもあるけど、法人確定申告のための本としては良書。

しがない社長と美人税理士のその後も気になる。