年末調整をひとり社長が効率よくやるためのメモ

平成28年度の年末調整の作業がやっと終わった。

大した作業量ではないが、年に一回しかしないので、前回の経験値がすっかりリセットされ、予想以上に手間取った。来年もこんなに手間取りたくないので、来年の自分のためにメモを残しておこう。

年末調整とは「税の過不足を年末に調整する」イベントだ

法人が従業員に給料を支払う際、所得税を天引きしている。これを源泉徴収という。

源泉徴収は、国が取りっぱぐれないよう、多めに引いている。年末に、その年の給与が確定すると、税の過不足を調整する。これが年末調整だ。

この記事は、自分が来年ラクをするための手順をメモしていく。起業して2年目であり、経験値が低く、いろいろとまちがっているところもあるかもしれない。

年末調整には従業員フェーズと法人フェーズがある

サラリーマンの身分を捨て、起業してひとり社長となったときに注意しなければならないのが「法人」だ。

年末調整に限ったことではないが、たとえ社長といえど、法人に勤務する従業員となる。年末調整も、これに従い、「従業員フェーズ」と「法人フェーズ」に分けて考るとわかりやすい。

従業員フェーズでは、サラリーマン時代と同じく、「給与所得者の扶養控除等の(異動)申告書」と「給与所得者の保険料控除及び配偶者特別控除申告書」を作成する。

法人フェーズでは、従業員が提出した上記の文書をもとに、法定調書を作成し、関連機関に提出する。

具体的な作業は以下に。

たとえひとり社長といえどサラリーマンと同様にマルフとマルホを会社に提出しなければならない

まず、従業員フェーズから。

「給与所得者の扶養控除等の(異動)申告書」、いわゆる「マルフ」。独身で控除対象となる扶養家族がいないと上段の名前だけで完了する。3分で済む。

「給与所得者の保険料控除及び配偶者特別控除申告書」、いわゆる「マルホ」。控除対象となる保険の会社などから、11月ごろに金額を知らせるハガキが来ているはず。ハガキをさがす時間を含んでも、10分で作成できる。

▼関連リンク

給与所得者の扶養控除等の(異動)申告書(国税庁)

給与所得者の保険料控除及び配偶者特別控除申告書(国税庁)

従業員フェーズはこれで完了。法人フェーズへ。

源泉徴収簿と法定調書でだれにいくら給与を支払ったのかを明らかにする

法人としては、まず源泉徴収簿を作成する。というか、毎月の給与の支払いを記録しておくのが源泉徴収簿の本来の目的らしいが、freeeなど経理システムを利用していればその必要もなく、年末にシステムの数字を転記しても問題ないだろう。

源泉徴収簿の右側は、従業員が提出したマルフとマルホの情報を転記していく。そろそろ頭が痛くなってくるころだ。10月頃に管轄の税務署から会社にマニュアルが送られてきているはずなので、それを読めばできるはず。ググっても山のように情報は出てくる。

わかりづらいところは、「⑨給与所得控除後の給与等の金額」だ。これは国税庁にある計算式を参照して算出する。

▼関連リンク

給与所得控除(国税庁)

次に、法定調書を作成する。

ぼくが平成28年度の年末調整で提出した法定調書は、「給与所得の源泉徴収票」「給与支払報告書」「法定調書合計表」だ。給与支払報告書は総括表と個人明細の2枚で構成する。会社の状況によっては、他の法定調書が必要なこともある。

提出先は、源泉徴収票と法定調書合計表が管轄の税務署、給与支払報告書が、給与受給者が居住する市区町村です。市区町村はこれにより居住者の収入を知り、市民税や健康保険料などを算出するわけだ。

平成28年度から、源泉徴収票と給与支払報告書の書式が大きく変わったので、注意したい。

また、所得税の納期の特例を受けている法人なら、所得税徴収高計算書も作成し、支払の準備をしておこう。年末調整にかかわる手続きではないが、タイミングが同じなので、同時にやっておくと効率的だ。

法人が年末調整で提出する書類まとめ

ということで、ひとり社長が年末調整の作業を効率的にやるためのメモをまとめた。

もう一度おさらい。会社は従業員ごとに源泉徴収簿を作成し、それをもとに法定調書を作成する。

税務署に提出する法定調書が源泉徴収票と法定調書合計表。給与の受給者が住んでいる市区町村に提出する法定調書が給与支払報告書となる。

と、ここまで書いても今年の年末調整はまた手間取るはず。なぜかというと、手書きが多いから。

利用しているクラウド会計システムのfreeeには、給与計算をしてくれるサービスもあるが、会計システムとは別料金だし、従業員がひとりなのにわざわざ利用するまでもないかな、と。

今年末もまたガリガリ手書きでやるか……